1オンス金が4,930ドル突破、ビットコインとの対比で見えた市場の真実

robot
概要作成中

最近の相場環境で最も鮮明な対比が浮かび上がっている。1オンス当たり4,930ドルという新記録を樹立した金が堅調な買い進行を続く一方で、ビットコインは約87,990ドル台での推移に留まり、当初の期待とのギャップが拡大している。この明暗を分けた背景には、単なる価格変動以上の市場心理の変化が隠されている。

貴金属と暗号資産、明暗を分けたこの14ヶ月間

木曜日の米国取引時間で、1オンス金はさらに1.7%上昇し4,930ドルまで急伸した。同じ日に銀も3.7%上昇し、1オンス当たり96ドルとなるなど、貴金属全体の買い進行の勢いは衰えを知らない。

一方、ビットコインの出遅れが目立つ。トランプ大統領の2024年11月選挙勝利直後から過去14ヶ月間、ビットコインはほぼすべての主要資産に対して後塵を拝している。具体的には、ビットコインが2.6%の下落を記録したのに対し、銀は205%、1オンス金は83%、ナスダックは24%、S&P 500は17.6%それぞれ上昇した。

10月初旬に記録した126,000ドル付近のピークから、現在は約30%下げた水準での推移となっており、多くの市場参加者から疑問の声が上がり始めている。

ビットコインのアドプション物語は本当に終わったのか

Bianco Researchの責任者ジム・ビアンコは、ビットコイン採用に関する買い材料が失効し始めていると主張している。「アドプションに関する発表ももはや市場を動かす力を持たなくなった」とXの投稿で指摘。ビットコインが長期間ポジションを保有する投資家の利益確定の対象になりつつあるのではないかという懸念を示している。

これに対してBloombergのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナスは異なる視点を提示する。2022年の暗号資産冬の底値である16,000ドル以下から現在の水準までを見れば、およそ20ヶ月間で約300%の上昇を記録している事実を強調。「中断のない年間200%の利回りを期待するのか」と反論し、現在の調整局面は自然な価格形成プロセスの一部だと位置づけている。

2024年11月時点でビットコインは前年同期比で122%上昇を記録しており、1オンス金を大きく上回るパフォーマンスを示していた。バルチュナスはこの点を指摘し、ここ数ヶ月で金属側が追いついてきた状況だと説明している。

初期投資者の利益確定が招いた『サイレントIPO』

ビットコイン価格の停滞に寄与している要因として、バルチュナスは長年保有した初期投資家の動きに注目する。10年以上のポジション保有期間を経た後、利益確定のためにキャッシュアウトする投資家の存在を「ビットコインのサイレントIPO」と表現した。

具体例として、複数の長期保有者が過去数ヶ月で大量のポジションを売却している。投資機関の例では、Galaxyが7月に90億ドル以上のビットコインを売却するなど、機関投資家までもが利益確定の動きを加速させている。この「静かな売却の波」が、ビットコインの上値を抑制する大きな要因になっている可能性が高い。

ビアンコは「ビットコインは泥沼に停滞したままであり、新たなテーマを待つ状況が続いている」と述べ、市場参加者の間で買い材料となる新しい言説の登場を待つ機運が高まっていることを示唆している。

金とビットコインの心理的ギャップ:極端な強気と根深い恐怖

市場心理の面でも、金とビットコインの対比は顕著だ。1オンス金を含む貴金属市場ではJM BullionのゴールドFear&Greedインデックスが極端な強気を示す一方で、暗号資産の同等指標は依然として恐怖の状態に留まっている。

金は「実物資産」という古典的な価値の保存手段としての位置付けがあり、インフレ懸念やリスク回避姿勢が強まる局面で買い進みが加速する傾向がある。これに対してビットコインは「デジタル資産」というナラティブにもかかわらず、現在は高ベータのリスク資産のように取引されている状況が続いている。

1オンス金の5,000ドル超への上昇も過熱感を示す兆候として解釈される向きもあるが、市場の心理的な強気さに比べ、デジタル資産側の投資家心理には依然として警戒感が根深く残されている状況が、この相場展開の本質を物語っている。

このページには第三者のコンテンツが含まれている場合があり、情報提供のみを目的としております(表明・保証をするものではありません)。Gateによる見解の支持や、金融・専門的な助言とみなされるべきものではありません。詳細については免責事項をご覧ください。
  • 報酬
  • コメント
  • リポスト
  • 共有
コメント
0/400
コメントなし
  • ピン