ETHZillaが航空機エンジンを戦略資産に、暗号市場の逆風下で実物資産トークン化へシフト

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イーサリアムに特化した財務管理会社ETHZillaは、暗号市場の低迷という逆風の中で、大胆な事業転換に踏み切りました。同社がSEC(米国証券取引委員会)に提出した書類によれば、新設子会社ETHZilla Aerospace LLCを通じて、CFM56-7B24型の航空機エンジン2基を1,220万ドルで取得。この決定は、単なる資産多様化ではなく、実物資産のブロックチェーン上でのトークン化推進という大きな戦略的転換の一環として解釈できます。

暗号市場の圧力と資産構成の再編成

過去数か月、ETHZillaは保有する暗号資産の大幅な売却を余儀なくされてきました。10月には株式買戻しプログラム資金化のために4,000万ドル相当のETHを売却し、12月にはさらに7,450万ドルを売却して債務返済に充当。同社の株価は8月のピークから約97%下落している状況です。

このような市場環境の下、多くの暗号企業はデジタル資産中心の事業構成の脆弱性に直面しています。帳簿上の暗号資産の純資産価値が株価に反映されず、新たな資本調達の道が狭まっているのが実情です。ETHZillaの判断は、こうした構造的な課題への対応として映ります。

航空機エンジンが実物資産ポートフォリオの理想的な選択肢である理由

一見すると暗号企業による航空機エンジン購入は異例に見えるかもしれません。しかし、航空機エンジンリース市場は、予測可能なキャッシュフローを生み出す極めて実用的な資産クラスです。

大手航空会社は主要エンジンの故障時に備えて予備エンジンをリースしており、AerCap、Willis Lease Finance Corporation、SMBC Aero Engine Leaseといった専門企業がこの市場で事業展開しています。ETHZillaの保有する航空機エンジンは現在、国内の大手航空会社にリースされており、月額料金による安定的な収益源となっています。

国際航空運送協会(IATA)の統計によれば、航空会社は2025年に追加エンジンリース費用として約26億ドルの支出を予定しており、世界の航空機エンジンリース市場は2025年の111.7億ドルから2031年には155.6億ドルへ成長すると予測されています。年平均成長率は5.68%で、供給不足による需要圧力が市場を支えています。

資産トークン化への本格的な展開

航空機エンジン購入は、ETHZillaが掲げるより広範な野望の具現化にほかなりません。同社は12月の株主向けレターで、資産のトークン化パイプライン構築を明言し、規制ブローカーディーラーにしてSEC登録ATS(代替取引システム)でもあるLiquidity.ioとの提携を発表しました。

その戦略は多元的です。住宅ローン特化の貸し手Zippyの株式15%を取得し、コンプライアンスに適合した取引可能な金融商品として住宅ローンのトークン化を計画。同時にオートファイナンスプラットフォームKarusへも出資し、自動車ローンのオンチェーン化を推し進めています。

「当社は、予測可能なキャッシュフローとグローバル投資家需要を伴う資産クラス全体にわたるスケーラブルなトークン化パイプラインを構築している」とETHZillaは述べており、実物資産(RWA)の金融化とトークン化の融合を通じた新たなビジネスモデルの構築を目指しています。

この戦略転換は、暗号業界が単なるデジタル資産の管理者から、伝統的な金融資産をブロックチェーン上に統合するインフラ提供者への進化を象徴する動きとなるかもしれません。

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