著名な科学雑誌《Nature》は20日に、トランプ政権の最初の年に8,000件の研究費が停止され、2万5千人の人員が離職し、予算の30%削減を提案したことが、気候と生命医学研究に歴史的な打撃を与え、米国の研究基盤と国際競争力を激しく揺るがしていると指摘する特集記事を掲載した。
(前提情報:トランプ氏は2月にデンマークなど欧州8か国に対し10%の関税を課すと宣言し、「グリーンランドを手に入れる」と誓い、EUも反撃の態勢を整えている)
(背景補足:なぜトランプ氏はグリーンランドを手に入れたいのか?この氷に覆われた島には一体何が隠されているのか?)
この記事の目次
2025年1月にトランプ氏がホワイトハウスに復帰して以来、彼の政府は米国の科学体系を大規模に縮小・再編してきた。研究費の停止、人員削減、研究分野の制限を通じて、米国連邦の科学事業は激しい動揺を経験している。詳細は《Nature》の報告を参照。
研究費の停止または凍結: 7,800件を超える研究助成。
人員流出: 連邦科学機関から約25,000人の職員が離職。
予算提案: 非国防研究予算の35%(約320億ドル)の削減を提案。
政府は前例のない措置を取り、既に配分された計画を直接停止した。
機関への影響: 国立衛生研究所(NIH)は5,844件の計画を取り消し、国立科学財団(NSF)は1,996件。
特定分野への打撃: 「偏好しない」テーマ、例えば誤情報(misinformation)、ワクチン躊躇、感染症、および弱者や性別研究(政府はこれらを非科学的かつ差別的とみなす)に関するプロジェクト。
地理的分布: ニューヨーク州が最も被害を受け、約1,500件が取り消され、主にコロンビア大学に集中。
現状: 裁判所の命令により数千件の資金が復元されたものの、約2,600件の計画が停止状態にあり、14億ドルの未使用予算が残っている。
米国国立衛生研究所(NIH)の予算
留学生の激減: 2025–26学年度、米国の大学における新入留学生数は17%減少し、2020年のパンデミック時を除き、過去10年で最低となった。
ビザ問題: 留学生数減少の大学の96%が、その原因をビザ申請の困難さに帰している。
新規計画の減少: 2025年にNSFとNIHが新たに発行した資金援助は、それぞれ25%と24%減少した。
米国大学の国際新入生数
連邦科学機関は2025年に約20%の職員を失った。
被害の大きい分野: 環境保護庁(EPA)、NASA(気候科学への圧力の影響)、食品医薬品局(FDA)で、いずれも20%超の人員流出を記録。
離職理由: 年初のリストラに加え、多くは政府が提供する「自主的退職補償制度」を利用して退職。これにより残留者の仕事負荷が増大し、研究申請の審査効率に深刻な影響を及ぼしている。
トランプ政権は2026年度予算案で、非国防研究開発予算を歴史的な35%削減を要求し、経費を1991年水準に戻そうと試みた。
| 機関 |
|---|
| トランプ政権の提案削減幅 |
| 議会(上下両院)の態度 |
| — |
| NIH (国立衛生研究所) |
| NSF (国立科学財団) |
| NASA科学任務理事会 |