レッスン4

Web3金融システムはどのように運用されているのでしょうか?

ステーブルコインやDEX、レンディングの仕組みをはじめとして、本レッスンではオンチェーンファイナンスが流動性とスマートコントラクトによって資金の流れを継続的に生み出し、再構築する仕組みを分かりやすく解説します。

I. 「資産の保有」から「資産の動き」へ

これまでのレッスンを通じて、Web3の基盤構造がより鮮明になりました。ユーザーは秘密鍵で資産を管理し、スマートコントラクトがルールを定義し、トークンが価値の媒体となっています。しかし、資産はシステム内でどのように移動し、金融エコシステムを形成するのでしょうか。

従来の金融では、資金の流れは銀行や決済機関、取引所などの仲介機関を介して行われます。Web3では、これらの役割がオンチェーンのメカニズムに分割され、スマートコントラクトによって自動で実行されます。

つまり、Web3の金融システムは従来金融の単なる模倣ではなく、再構成された新しい構造です。

II. ステーブルコイン:システムの「基準通貨」

出典:USDC公式ウェブサイト

オンチェーン金融システムでは、ステーブルコインは「米ドル」のような役割を担い、ほぼ全ての取引や金融活動の土台となっています。

代表的なステーブルコインはUSDTやUSDCです。

ステーブルコインが重要な理由は、次のとおりです:

  • 価格が安定しているため、会計単位として利用しやすい
  • 高い流動性により、異なるプロトコル間でスムーズに移動できる
  • 価格変動リスクを抑えられる

多くの場合、資金の流れはステーブルコインから始まります。例えば:

  • ステーブルコインでトークンを購入する
  • ステーブルコインでDeFiに参加する
  • ステーブルコインを用いてプロトコル間で送金する

このように、ステーブルコインはオンチェーン金融システムの「決済レイヤー」として機能しています。

III. 取引の2つの方法:CEXとDEX

資産が移動可能になると、取引が主要な活動となります。Web3では、取引は中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)の2つが主流です。

CEX(例:Gate)は従来の取引所を拡張したもので、以下の特徴があります:

  • プラットフォームが売買注文をマッチングする
  • 流動性とデプスが高い
  • 資産はプラットフォームによって管理される

DEX(例:Uniswap)はスマートコントラクトで運用され、主な特徴は以下のとおりです:

  • ユーザー自身が資産を管理する
  • 取引はコントラクトによって実行される
  • 中央集権的な仲介が不要

違いを簡単にまとめると、次のようになります:

  • CEX:プラットフォームを信頼する
  • DEX:コードを信頼する

この2つのモデルは排他的ではなく、Web3の基盤となる取引インフラを共に構築しています。

IV. DEXのコアメカニズム:AMMによる価格決定

DEXでは従来の「取引板」は存在せず、自動マーケットメーカー(AMM)という仕組みが採用されています。

AMMの根本的な仕組みは、流動性プールを介して取引を成立させることです。ユーザー同士が直接取引するのではなく、プールと交換します。

基本原理は次のとおりです:

  • プールには2つの資産(例:ETH / USDT)が存在する
  • 価格はプール内の資産レシオによって決まる
  • 取引ごとにレシオが変化し、価格も変動する

このメカニズムの主な特徴:

  • 相手方のマッチングが不要
  • プールに資金がある限り、常に流動性を提供できる
  • 価格はリアルタイムで変動する

一方で、スリッページや変動損失といった新しい概念も生まれ、オンチェーン取引では重要な要素となっています。

V. 流動性の源:LPの役割

AMMは流動性プールに依存するため、資金提供者は誰かという疑問が生まれます。

その答えが流動性提供者(LP)です。

LPは資産をプールに入金し、市場デプスを提供し、報酬を得ます。報酬は主に次の2つです:

  • 取引手数料
  • プロトコルインセンティブ(トークン報酬)

LPは、システム内で「マーケットメイカー」に近い役割を担っています。

流動性の提供にはリスクが伴います。主なリスクは以下のとおりです:

  • 変動損失(資産価格変動による損失)
  • 市場の価格変動リスク
  • プロトコルリスク

VI. 資金のさらなる移動:レンディングとレバレッジ

取引だけでなく、Web3の金融システムにはレンディングやレバレッジの機能も備わっています。

基本的な流れ:

  • ユーザーが資産を担保化する
  • ステーブルコインや他の資産を借入する
  • 借入資金を他の用途に活用する

この仕組みにより資金の再利用が可能となり、資本効率が高まります。

主な利用例:

  • ETHを担保にしてステーブルコインを借入する
  • 借入資金を市場に再投資する
  • レバレッジポジションを構築する

このプロセスは従来金融のレバレッジ構造に似ていますが、全てスマートコントラクトで実行されます。

VII. システムの接続:資金フローの経路

各モジュールをつなげると、完全なオンチェーン金融ループが形成されます:

  • ユーザーが法定通貨をステーブルコインに交換する
  • ステーブルコインで他のトークンを購入する
  • 資産を流動性プールに入金して報酬を得る
  • 資産を担保化して更なる資金を借入する
  • 再び取引や投資活動に参加する

このサイクルは繰り返し可能で、複雑な資金フロー構造を生み出します。重要なのは、これら全ての動きがスマートコントラクトによって自動的に実行される点です。

レッスンまとめ

本レッスンの要点は次の3つです:

  • Web3の金融システムは、ステーブルコイン・取引メカニズム・レンディング構造で構成されている
  • DEXとAMMが取引を再定義し、流動性はユーザーによって提供されている
  • システム全体がスマートコントラクトで接続され、継続的な資金フローを生み出している

総じて、オンチェーン金融は従来金融のコピーではなく、「コード+流動性」を中心とした新しい金融構造です。

免責事項
* 暗号資産投資には重大なリスクが伴います。注意して進めてください。このコースは投資アドバイスを目的としたものではありません。
※ このコースはGate Learnに参加しているメンバーが作成したものです。作成者が共有した意見はGate Learnを代表するものではありません。